アマゾンの森や先住民の人々に教わったこと。11年かけて作り上げた絵本のお話。

インタビュー Vol.1 テライシ マナさん(絵本作家)

Cucuruインタビュー第1回目は、NONKI BOOKSのテライシマナさんです。東京で生まれ育ったマナさんがペルーのアマゾンでの生活を経て、2011年に出版された絵本「OHISAMA BOOK」、その制作エピソードや今後の活動についてお話をうかがいました。

未来の環境につながる素材えらび

−OHISAMA BOOKを読ませていただきました。とてもあったかい絵本ですね。イラストも、お話の内容も、竹紙の手触りも。素材からこだわって、ていねいに作られた絵本だと思いました。

マナ:ありがとうございます。

−なぜ絵本には竹紙を使用したのですか?

マナ:未来のよろこばしい環境につながる紙を選びたかったんです。日本で使用される紙の70%が他国の木材チップで作られ、その国の森林と生態系を壊している事実を知ったこともあって。そこから非木材紙を探し始めていくうちに、竹でも紙が作れることを知りました。竹紙は8世紀あたりからあるそうなんです。
midori 竹で紙が作れるんですね?

マナ:そう。竹はどこにでも早い速度で育つので害となされ切られていて、その竹を有効活用することで森林、里山、生物多様性保全や地域経済活性化に役立つのだそうです。すばらしい!と思いましたし、さわり心地もいいんです、すごくなめらかで。それに安心して土にも還せるように、ただの竹紙ではなく「無漂白の竹紙100%・大豆インク」を使うことにしました。

−なるほど。素材を選ぶことからがものづくりなのですね。とても共感します。

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手から飛び出す3Dのしかけ

絵本の中には色々な「しかけ」があって、わくわくしますね。

マナ:ええ。手前味噌ですがこの「しかけ」、夢があるんですよね。「しかけ」は本の中には2つあって1つは「手紙」、もう1つは手から飛び出す「3Dのしかけ」が入っているんです。

この「3Dしかけ」、なつかしいですね!どこで作られたんですか?

マナ:これは昔、駄菓子屋さんで売っていたものを特注したもので、東京で60年以上も工場を営んでいらっしゃる駄菓子玩具職人の「小林玩具さん」に制作をお願いしました。実はこの注文は何度もお断りされ、半年以上お願いしてようやく了承が得られたのでした。わたしが初めてこれを使ってあそんだのは4才の頃、見た瞬間にすごい感動があったんですよね。魔法が使えた!みたいな(笑)。次世代の子供たちにも見せてあげたいですし、物語の最後にもぴったりで 。あそぶのにはちょっとコツもいるので、初めて使う方はぜひ「本の中の説明書き」を読んでから、楽しんでいただきたいです。

ひとつひとつ手作業で絵本に貼り付けます。

このしかけはマナさんが絵本に取り付けているんですか?

マナ:はい。「3Dしかけ」を型抜きするように道具でカンカンと叩いて抜いています。それと、「手紙」も1冊1冊、手で貼って仕上げてます。

絵本のイラストもかわいらしいですよね。わたしは特に「世界地図がハートで描かれている絵」が好きで、初めて見たときは世界が愛で包まれているような感じがして感動しました。世界の言葉の「ありがとう」も。どの言語も人を笑顔にする魔法の言葉ですよね。

マナ:家族を笑顔にしたい、1つの星を共有しているのだからみんなで大切にしあいたい・・その2つの想いが絵本を書こうと思った最初のきっかけにはあって、それが「ありがとう辞書」のアイディアになりました。「ありがとう 」この言葉には、「あなたを受けいれています」という姿勢も含まれていると思うんです。愛のある言葉ですよね 。辞書には世界103カ国語・国内33方言の「ありがとう」を載せています。

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アマゾンの森の生活

マナさんはペルーのアマゾンに住んでいたことがあると聞きました。その時の体験が物語につながることはありますか?

マナ:あの時の話は色々ありますが、森をよく見ていました。わたしが暮していたジャングルは野生の世界、恐ろしくも美しくもある静かな森でした。とにかく、そこにいる植物や野生生物の中におじゃましていた訳ですから作物を育てるくらいであとはじっとしていたんですね。そうしていると自然は様々なことを感じさせてくれたんです。その内容はもちろん、物語につながっています。

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アマゾンから日本へ戻ってから、絵本を描き始めたのですか?

アマゾンでは全く書けなくて、東京に戻って小さな出版社と別の会社でも数年働いていたある時にあの物語がようやくポンと出たんです。それを仕上げていくうちに自然の循環を考えた本づくりがしたいと思うようになって、編集のirori design worksさんにも協力いただいて、自分で出版することにしました。

OHISAMA BOOKが動画になりました

最近Youtubeで動画を公開されたそうですね。音楽や朗読があって、とても新鮮でした。

マナ:ありがとうございます。物語を映像化したいと考えていた時に、いつもお世話になっている都立大学の絵本専門店、ニジノ絵本屋オーナーの石井彩さんから「マナさん、ピアニストの佐川さんがOHISAMA BOOKの曲を作られるそうです!」と連絡をいただきまして。ぜひ自由に演ってくださいとお願いをして・・

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色んな人との出逢いの中から映像は生まれたんですね。

マナ:ええ、もう、それはうれしかったです!作曲とピアノを佐川文絵さんがしてくださって、朗読はニジノ絵本屋スタッフで舞台女優でもある、まえだゆりさん、フルートは加藤夕葵さん、パーカッションは冨田廣佑さんが演奏されて、映像はPark Inc.さんが制作してくださいました。説明よりもせっかくですので、ぜひご覧いただきたいです。

OHISAMAメッセージカードのダウンロードがはじまりました

最近ではメッセージカードのダウンロード配信もされているとか?

マナ:はい。NONKI BOOKSのホームページにて。好きなカードを選んでダウンロードして、印刷をして、切って、お使いいただけるようになってます。季節に合わせて選べるように21色あります。どなたでもご利用できますのでCucuruをご覧の皆様もぜひご利用くださいね。

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最後に、NONKI BOOKSの今後の活動について教えていただけますか?

最近はハートの世界地図を浮き出させたカードなんかを活版印刷機で自分で刷っていて、そうしたらあたらしい本のイメージなんかも浮かんではきていますが、今年はニジノ絵本屋さんとの絵本の読み聞かせイベントの絵本キャラバンも続けたいですし、衣食住にまつわる手づくりのモノやオーガニックのモノの作家さんを集めたイベント企画も考えています。Cucuruさんとも何かコラボレートしましょうね。

ーぜひ一緒に何かできたら嬉しいですね。イベントや次回作など、NONKI BOOKSさんのますますのご活躍を楽しみにしています。マナさん、今日はすばらしいお話をありがとうございました!

OHISAMA BOOKの紹介ページはこちら

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Cucuru運営スタッフ
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